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2007年6月30日 (土)

密息

6月28日(木)
 密息とは、日本人が帯を腰に締め、着物を身につけていた時代に誰もがしていた日本独特の呼吸法の事です。
この密息の講座を聞きに朝日カルチャーセンターへ行きました。
 講師は私と共演歴の長い尺八の中村明一氏。米川裕枝さんの地唄の演奏と橘芳慧さんの舞が実技として拝見できました。とはいえホールではなくいわゆるカルチャースクールの教室での実技ですから、間近で見聴きする事ができ、あらためて日本の伝統芸能の素晴らしさを体験できました。
 日本の伝統音楽は輸入文化の宝庫で、そのあいまいな土壌の上に成り立っており、私は「日本独自の文化」という確信を持ちにくいまま古典を演奏・教授し、今日に至っていました。ところが、国土の75%が山岳地帯という我が国で発達したこの密息という呼吸法を知り、これが日本の伝統芸能の底辺にあった為、箏の絃が中国のように雑音が少ないスチール絃に変わらなかった事や、関東と関西の半音の音程感が違ったまま現代に残っている事など、自分の知識とそれに付随した疑問と答えが結びつき、なおさら日本音楽の神秘に魅了されました。
 しかもこの呼吸法を学び、一時でも身につくと、不思議な事に自分が自然の中の一つの物体の様なありようで、まわりの音にとても敏感になれるのです。ですから、小さな音の変化を楽しんだり驚いたりできるのです。
 日常において呼吸するという事はあまりにも当たり前の動作で考えもしませんでしたが、約2時間にわたって実践し講義を聞いた事によって、体の中の酸素が全部入れ替わったような感じがしました。これからもこの感覚は忘れずにいたいと思っています。

写真は最近購入したマイナスイオンを放出するらしいサンスベリア。

私の次のLIVEは下記です:

7月8日(日)
午後7時開場、8時開演
東京、大泉学園「In "F"」
八木美知依(箏)+ 壷井彰久(ヴァイオリン)
2800円 + ドリンク代
 是非お越し下さいませ。

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2007年6月27日 (水)

20ヘルツ〜18000ヘルツ

 人間が聴き取れる周波数は20ヘルツ〜18000ヘルツと極めて限られており、そこから少々拡大された周波数であれば音は不明瞭だが鼓膜が圧迫される様に感じる。それ以外は全くの無音無感覚なんだそうです。
 とはいえ、日常的に私達は《聴いて》感情を揺さぶられたり、声なき声を感じ取ったりしているわけですから、人間の聴く能力というものは想像を絶するものだと思っています。

6月25日(月)
 ホーヴァル・ヴィーク・トリオを聴きに新宿PIT INNへ。平均年齢30歳とは思えない凄まじい技術力に驚きました。
 けれど私の知っているニューヨークの同世代のミュージシャンと比べると「どうだ」という様な腰の入った脅しに欠けるとでもいいましょうか、みんないい人達だという事が全面に出る、高〜い技術や複雑な進行の音楽の内容とは裏腹に、アットホームなLIVEでした。人間性なのでしょうね。彼らはこれからも国の援助の元、ニューヨークをはじめ世界中にツアーや勉強に行く予定があるというので、次回はまた別の顔を見せてくれるのではないかと思っています。楽しみです。
 同じノルウェー出身のポール・ニールセン・ラヴ(ds)も共演する度に異なり、うかうかしていられないと思う一人です。

6月27日(水)
 今年の9月にパスポートの有効期限が切れるのですが、8月末からヨーロッパ・ツアーを予定しており、ビザ取得の為には有効期限が最低3か月は残っていないといけないという事もあって、あと2ページで全ぺージがうまるところだったのに、残念ながら切り替える事になりました。
 ということで新しいパスポートを受け取りに都庁へ。手数料に16000円必要。高いですね〜。何故こんなに必要なのでしょうか?よくわかりません。
 とはいえ、都庁の対応はこのところビザ取得の為に行ったフランス大使館やアメリカ大使館に比べたら対応が素晴らしく親切で丁寧。
 フランス大使館なんて、態度が悪いだけでなく、私がついついフランス人の担当のお兄さんに英語で質問をしたら、いや〜な顔をして「なんで英語やねん」と変な関西弁で答えるのです。すると私の後ろにいた家族の者が「今の言動に対して、君はすぐさま上司をここへ呼ぶか彼女に謝るかどちらかを選択しろ」と静まりかえったビザ申請室で捕物帳になり、彼は私に対して謝ったわけですが、いつも陰湿で説明不足で何度もやり直しをさせるフランス大使館員のビザ申請窓口はヤクザの三下以下です。
 アメリカ大使館はフランス大使館ほど意地悪ではありませんが、アメリカ大使館に近づくと、まず路上で日本人の警備員に「どこに行きますか」と尋問され、「アメリカ大使館にビザ申請に」と答えると「申請する人は道路の右側を歩きなさい」と言われます。
 帰りは行きの人と重ならない様、反対側を歩いて欲しいという事だったのですが、なぜ赤坂の広い公共の道路の歩く方向まで指示されなければいけないのか不思議でした。
 ビザ申請はMacだとダウンロードできない申請書がある等、何度もやり直しをしなければならず、しかも面接でコンサートの内容や今までのプロフィールについても説明させられ、2回目の面接でやっと申請受理にこぎつけました。ビザ申請は本人でなければならず、このところ海外公演の度に少々悩まされています。

 私の次のLIVEです。
7月8日(日)
午後7時開場、8時開演
東京、大泉学園「In "F"」
八木美知依(箏)+ 壷井彰久(ヴァイオリン)
2800円 + ドリンク代
 壷井さんとは私のCD発売記念LIVE以来の共演になります。
どうぞお越し下さいませ。

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2007年6月24日 (日)

東京経済大学ワークショップ〜ホーヴァル・ヴィーク・トリオ

6月22日(金)
 東京経済大学「身体表現ワークショップ」は粉川教授、音楽評論家の三田格さんをはじめ大勢の方のおかげで楽しく興奮した授業となりました。
 次の時代を担う人たちのエネルギーは、ただ聴いてくれているだけでも熱いオーラをかもしだしていましたが、講演が終わってもすぐ帰らずに質問をしてくる方、自分の気持ちを伝えにくる方や楽器を触りにくる方が多く、そんな方々に接することにより、私の方が勇気や明日に向かう力をもらいました。
 途中、粉川教授や三田さんはもちろん、居合わせたもう一人の音楽評論家Mark Rappaportのトークタイムまで突然あり、私自身も勉強になる話などが出て、大学の授業とはかくあるべきでは、と思わせる充実した一時でした。

6月23日(土)
 明日ケルンへ出発する作曲家の伊藤美由紀さんと新宿でランチ。
 新宿での食事は久しぶりでしたがウルフガング・パック・カフェがある新宿ルミネESTへ行きました。料理はもちろんおいしく、場所は静かでサービスも良いので、新宿駅周辺では穴場だと思いました。伊藤さんの曲は9月26日(水)、愛知芸術劇場にて初演します。

6月24日(日)
 故あって家族がお世話をしている Haavard Wiik Trio: ホーヴァル・ヴィーク(p)、ウーレ・モッテン・ヴォーガン(b)、ホーコン・ミョーセット・ヨハンセン(ds)というノルウェーのピアノ・トリオが本日から2日間、新宿PIT INNにて公演をします。このところ様々なジャンルの世界中のフェスティヴァルでノルウェー王国の音楽家の活躍がめざましいのは、この国の長期的な音楽教育理念によるもののようです。殆ど何もない我が国とは比較になりませんが、ノルウェーの政策は芸術に対して手厚く、それは技術面での向上を目指すというだけでなく、自分自身の音楽を作るという点を重視しているのが特徴的です。日本も少しは見習い、自分が生きているうちに出来る程度の橋や建物、無駄な道路とかを作るのではなく、小さな島国の品格を保つ長期的で大きな指針は持てないものか、と考えてしまいます。私も明日ホーヴァルらを聴きに行きます。Flyerfront
Flyerback

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2007年6月20日 (水)

東京経済大学6号館地下スタジオにて

 6月17日(日)、下北Lady Janeにお越し下さった皆様どうもありがとうございました。
 さて、私は6月22日(金)午後2時40分〜、東京、国分寺「東京経済大学6号館地下 スタジオ」にて「身体表現ワークショップ」を行います。
 東京経済大学の学生のための講義に違いありませんが、担当の粉川哲夫教授の好意により、一般の方も聴講できる事になりました。
 講座の目的は(1)大学の既存の講座では経験できない経験を学生に提供すること、(2)テーマである身体について何らかのひらめきを提供する、というものだそうですが、今まで招かれた方々は花火師さんやイタリア料理のシェフ、映画の宣伝プロデューサー等、本当に様々です。
 きっと今の学生さんにとって、箏は楽器というより骨董品に近い存在ではないかと思うのですよね。この日は、古典からオリジナル曲も含めた現代まで、様々な角度の演奏とトークを予定しています。おおよそ90分ほどになると思います。

 聴講希望の方は明日までに粉川哲夫教授にご連絡下さい: kogaway@tku.ac.jp

 参考資料は以下の通りです:

◆講座の主旨:
http://anarchy.translocal.jp/TKU/shintai/2007NBPbody-media.pdf

◆場所:
東京経済大学・国分寺校舎・6号館・「スタジオ」
hhttp://www.tku.ac.jp/%7Ekoho/campus/institution/kokubunji.html

◆アクセス:
http://www.tku.ac.jp/%7Ekoho/access/index.html

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2007年6月15日 (金)

作曲家 伊藤美由紀さんと

 9月26日(水)、愛知芸術劇場で行われるコンサートの打ち合わせのため、作曲家の伊藤美由紀さんが訪ねて来て下さいました。箏の様々なテクニック、特に私が考案した演奏方法に興味を持たれた様で、メモをとって帰られました。
 こうした形での、新作の為の作曲家との共同作業はとても楽しいものです。このコンサートでは伊藤さんの新曲の他、カール・ストーン、そして私の新作も予定しており、他に高橋悠治作品を演奏予定です。翌27日(木)は東京新宿の住友生命ビルにて佐藤聡明作曲「燦陽」と「皎月」を演奏するというのに、私は8月下旬ノルウェーに飛び、Punkt 07でソロ公演及びブッゲ・ヴェッセルトフトらとのセッションを経て、9月中旬までペーター・ブロッツマン(sax)、ポール・ニールセン・ラヴ(ds)とのヨーロッパツアーを予定しており、帰国直後の21日(金)、渋谷の公園通りクラシックスにてホーコン・コルンスタ(sax)とセッション。こちらもリハーサルが必要らしい。
 楽譜を早めに送って頂かないと大変な事になりそうです。
 いやいや、まずは自作を早めに完成させる事ですね。

 さてさて、日曜日は久しぶりに下北Lady Janeに出演。詳細は下記の通りです:

6月17日(日)午後7時開場、7時30分開演
東京、下北沢 Lady Jane
八木美知依(箏)、ナスノミツル(エレクトリック・ベース)
2700 円 + ドリンク代

 ナスノさんとは久しぶりのデュオです。3月、ペーター・ブロッツマン(sax)との演奏で学んだ事をガツンと生かしたいと思っています。
 自分で考えた音像、それ以上の現象が起こるよう準備したいと思っています。是非お越し下さいませ。

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2007年6月13日 (水)

教授活動一考

6月12日(火)
 先月、武豊町民会館ゆめたろうプラザにて私の教室の発表演奏会を行い、盛会に終える事ができましたが、本日はその折のスタッフと共に今後の演奏会の更なる発展の為のミーティングを行いました。愛知県知多市JCのH君も快く参加して下さり、楽しい一時となりました。
 改めてご協力頂いた方々、ご来場頂いた皆様にお礼を申し上げます。

6月13日(水)
 先週から本日迄、私は郷里愛知県にて教授活動を続けていました。
 嬉しい事に、この1週間に箏を習いたいという方が2人も訪ねてきてくれました。
 1人は幼稚園児の頃から教えていた元生徒。仕事の都合でしばらく休んでいましたが、再スタート。もう一人は先月の演奏会に感銘を受け、初めて楽器に触れる方。
 教授活動の為だけに帰郷するというのはスケジュール的に大変ですが、代稽古の生徒達の力を借りて続けています。伝統音楽の精神性は簡単に伝わるものではありませんが、気を長く持って教え、楽器に向かう皆さんの人生が豊になる力になれればと思っています。

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2007年6月 3日 (日)

Happy Birthday Dinner

 渋谷で打ち合わせをした後、家族の誕生日を祝ってBistro Chez Azumaへ行きました。基本がしっかりしていて、アヴァンギャルド精神も料理に求める私はこの店の大ファンです。昨夜頂いたものは、有機野菜のサラダ。この野菜が信じられないほど味が濃いのです。南フランスの野菜はおおよそこのような味ですが、ここで出る野菜は貝殻の粉末を混ぜた土で野菜を育てているそうです。
 ホワイトアスパラガスの上にフォアグラとポーチドエッグが乗った1品。カサゴのブイヤベース。豚のコンフィ。デザートはチョコレートムース、イチジクの白ワイン煮、チーズケーキ、バニラアイスクリーム。コーヒー。シャンパン1杯。
 すべて堪能しました。
 そもそも大食漢の私ですが、おいしいものってどうしてこうも沢山食べられるのでしょうね。

 近々の私の演奏予定です:

6月17日(日)
19:00開場、 19:30開演
東京、下北沢「Lady Jane」
八木美知依(箏)、ナスノミツル(エレクトリック・ベース)
2700 円 + ドリンク代

6月22日(金)
14:40開演
東京、国分寺「東京経済大学6号館地下スタジオ」
八木美知依ソロ(箏、17絃箏、21絃箏、ヴォーカル)
聴講希望の方は粉川哲夫教授にご連絡下さい: kogaway@tku.ac.jp

7月8日(日)
19:00開場、20:00開演
東京、大泉学園「in F」
八木美知依(箏)、壷井彰久(ヴァイオリン)
2800 円 + ドリンク代

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2007年6月 2日 (土)

ロイ・ヘインズと蜘蛛巣城

 今年82歳になるというロイ・ヘインズ(ds)をブルー・ノート東京へ聴きに行きました。チャーリー・パーカーやジョン・コルトレーン等と共演と聞いただけで私にとってはオオサンショウウオの様な存在ですが、見た目どころか、演奏に「枯れた」という様子は全くなく、40代のドラマーとどこが違うのかと、疑問に思う程でした。
 年齢の重ね方は人それぞれとは思いますが、まぁ私は彼の様にはいかないでしょうね。だとしたら、私の82歳はいかなるものか?
 毎日が精一杯で、ちょっと想像しがたいですが、「流派を作り、家元として君臨する」な〜んて事はないでしょうね。

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 さて、最近見た映画について:

「蜘蛛巣城」 
 ロマン・ポランスキーの『マクベス』ついでに黒澤明監督の『蜘蛛巣城』』を見ました。光と影の使い方が強烈で、終始構図が完成されており、圧倒されましたね。先日フランス行きの飛行機の中で同監督の『椿三十郎』をちらっと見ましたが、いつ見ても構図が美しく完成しており、改めて黒澤監督の非凡な才能を認識した次第です。
 音楽もこうでなくてはならにと思っています。CDのどこから聴いても完成されている音楽。それには、まず音色が重要だと思っています。
 しかし、三船敏郎の様な役者は癒されないから、このような作品はもう日本から出て来ないだろうな、と思いました。

『007 カジノロワイヤル』
 ボンド役のダニエル・クレイグはピアース・ブロスナンよりずっと良いと思ったのですが、この手のタイプは身近にいそう(実際はいるわけがないのですが)。ショーン・コネリーの様な魅惑的な感じの方がなんかエンターテイメント映画としてありがた〜い様に感じてしまうのは私だけでしょうか。
 でも、とっても楽しめました。

『リトル・ブリテン3』
 突然Bay City Rollersのレスリー・マッコーエンが入院患者のお見舞いに現れ、往年のヒット曲をギター1本で歌って 下さいました。ウフ。
 タータン・チェックのマフラーを引っ張り出して振り回そう、と思っているうちに次のシーンに移ってしまいました。

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 本日の東京は気持ちがいいお天気です。皆様とまた演奏会場でお会いできる事を楽しみにしております。

6月17日(日)
午後7時開場、7時30分開演
東京、下北沢「レディージェーン」
八木美知依(箏)、ナスノミツル(エレクトリック・ベース)
2700円 + ドリンク代

6月22日(金)
午後2時40分〜5時50分
東京、国分寺「東京経済大学6号館地下スタジオ」
八木美知依ソロ(箏、17絃箏、21絃箏、ヴォーカル)
 聴講希望の方は粉川哲夫教授にご連絡下さい: kogaway@tku.ac.jp

7月8日(日)
午後7時開場、8時開演
東京、大泉学園「In "F"」
八木美知依(箏)+ 壷井彰久(ヴァイオリン)デュオ
2800 円 + ドリンク代

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2007年6月 1日 (金)

ありがとうございました。

 5月26日(土)、武豊町民会館ゆめたろうプラザへ来て下さった皆様。
 本当にありがとうございました。1週間前は雨という予報のところ、晴れ女の母のお陰か天気にも恵まれ、生徒達は本番で最も良い演奏をしましたし、私は書き下ろした新作が難しくてあせっていましたが、なんとか滑り込みセーフ!という感じで間に合いました。
 お越しいただいたお客様と、貴重で無二の時間を共に過ごせた事を心より感謝している次第です。
 写真は最初が舞台裏。すごいですよね。ステージでは衣装を身にまとい音楽に集中していますが、裏では女子校の体育祭といったところでしょうか。
 精神力と体力を養われたい方はお箏を習いましょう!
 続いて最後の曲「詩」。その下の「花筏」は小学高学年チームです。その下の最年少チーム、なっちゃんとまなみちゃんの舞台袖ショットです。本番前というのに随分リラックスしていますね。

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