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2008年2月 4日 (月)

ステン・サンデル・トリオ 箏の次第レビュー

 寒がりなうえ風邪をひきやすい私の防寒対策はいつも念入りで、外出先で暑い思いをする事がしばしば。昨夜も六本木スーパー・デラックスに出かけるため、体にはカイロを貼り、保温効果が高く汗のむれを防止する下着を着込み、ハイネックのセーター、ダウンコート、毛糸の帽子と手袋、マフラーという出で立ちでしたが、最寄りの電車に乗ったその瞬間から恥ずかしい気持ちになりました。
 外は雪が積もってしんしんとしているのに、人間って結構薄着で外へ出かけるのだな、と実感した次第です。
 さて、昨夜の演奏ですが、とても良かったですね。
 ステンのピアノは点と点を繋ぐモノフォニックなものであったり、楽器を手で叩きそれに近い音で鍵盤と呼応させたり、声明ともホーメイともつかない声を出したりと、前半の殆どはハーモニーから遠ざかった演奏でした。しかし、それは現代音楽が根底にあるといった彼のバックグラウンドを感じさせるものでもない、彼独自の音であり、そこに私は一番感心しました。
 世界規模の交流が著しい現代で、異なった国の人達でバンドを組むという事はごく当たり前です。私のような楽器でさえ、他のアジアの楽器の人達だけでなく様々な国の人達からとバンドを組まないかという持ちかけは結構あります。とはいえ、表面上の各国の文化交流といった時代は遠い昔に終わっていて、自分自身は何者であるかというしっかりした音楽をもっていないことには何も起こらないと思います。そういった意味でステンの演奏は感動的でした。
 ポール・ニルセン・ラヴ(ds)。彼とはバンドをやっていて、昨年はヨーロッパ・ツアーまでした仲なので充分知っているつもりでしたが、毎回毎回いい意味で裏切られます。ステン・サンデルの上記の様なアプローチの中、ステンの音楽を実現する為の耳と能力を十二分に発揮していました。ポールの最大の魅力は音の瑞々しさとでもいうのでしょうか、「ピチピチして生きている」というエネルギーに満ちあふれている事でしょう。共演している時もそのオーラが隣の私に押し寄せて来て、隠れていた自分の力を引き出してもらったり、考えもつかなかった音楽を一緒に作って行けます。このような体験をすると、もう何も食べなくてもこれだけで生きていける、というような充実感でいっぱいになり、足の先から頭のてっぺんの細胞すべてが呼吸をしているような感覚になり、でも結局すごくお腹がすいてよ〜く食べる事になります。(笑)
 ちょっとはずれてしまいましたが、このポール・ニルセン・ラヴというジャンルにはかなわないな〜、と脱帽の夜でした。
 さて、今夜は新宿PIT INN。多分昨夜とは全く違う内容になるでしょう。明後日は京都でも公演するそうです。研ぎすまされたい方は、是非足をお運び下さい。

2月4日(月)
東京・新宿ピットイン
http://www.pit-inn.com
開場 19:30、開演 20:00
前売 3500円、当日 4000円(共に1ドリンク付き)

2月6日(水)
京都・カフェアアンデパンダン
http://www.cafe-independants.com
http://parallaxrecords.jp
開場 19:00、開演 19:30
Loupe Vol. 4/出演: Sten Sandell Trio、Jazkamer、Justice Yeldham (Lucas Abela)、Jojo 広重 + Culpis
チャージ: 3000yen(1ドリンク付)

 

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