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2008年11月26日 (水)

Insurgentes

 本日、オランダから本が届き、何だろう、と開いてみたらSteven Wilsonから送られてきたCD2枚+DVDA1枚+120ページの写真集からなる特別仕様初回限定盤『Insurgentes』でした。タイトルはスペイン語で「暴徒」「反乱者」という意味。
 とてつもなくかっこいいですね。
 私は表題曲と「Collecting Space」を演奏しました。当初送られてきた音源とはかなり変わっており、いかにスティーヴンがこの作品に時間を費やしたかを改めて知りました。私は東京でレコーディングしてデータを送ったわけですが、まるで同じ場所で同じ空気を吸いながら作ったような一体感。彼の優れた音楽性に改めて驚きました。 
 この限定盤は予約だけですでに完売のようですが、来年3月には正式盤が発売される予定。これはCD+DVDAの2枚組になるそうです。

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2008年11月17日 (月)

Unlimited XXII

11月7日(金)
 いつもの事ながら、出かける寸前までばたばたしていたので自宅から成田空港までの車の中やコペンハーゲンまでの飛行機の中やトランジット場所のカフェの椅子やミュンヘンまでの飛行機の中やミュンヘンからヴェルス市までの車の中でずっと寝ていました。自分でも、よくこんなに眠れるなぁ〜というくらいに寝ています。そのおかげで本日は顔色が良くとても元気。
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11月8日(土)
 という事でオーストリアのヴェルス市で毎年開催される、今年で22回目となるフェスティヴァル、Music Unlimitedに招かれました。大友良英さんがフェスティヴァルのキュレーターを務められた99年にHoahio(私とHacoとSachiko M.)で出演して以来2度目となります。
 今日は土曜日とあってマーケットは人で溢れていました。それにしてもオーストリアはカフェとお菓子屋さんの数が凄いですね。それぞれのお店に個性があり、歴史の古さを感じます。今日はオフなのでマーケットを散歩した後、食事がおいしいと評判のビアホールGösserbräuへ。そこで明日共演するペーター・ブロッツマン(s)にバッタリ。おいしいお店には自然と音楽家が集まるものです。
 夜、まずはKen Vandermark(s)、Lasse Marhaug(electronicsc)、Paal Nilssen-Love(ds)からなるトリオ、Fire Roomを聴きました。Kenの知的でパワフルな演奏、Paalの器用かつ類い稀に見る音楽的な才能、そしてLasseの構成力の素晴らしさが際立ったセットにお客さんは大喜びでした。女性5名のアカペラ・グループKackalaを挟んで今夜のトリ、Getatcher Mekuria & The Ex + Guestsが登場。エチオピア音楽とジャズとロックのゴッタ煮に乗せられ、観客は一気にダンスモード。
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11月9日(日)
 今日はフェスティヴァルの最終日。私はトリでペーター・ブロッツマン、ポール・ニルセン・ラヴとのトリオで演奏します。演奏時間は午後11時頃の予定。私は早起きで夜に弱いという音楽家らしからぬ体質。起き上がりたくなる気持ちを押さえ、なんとかお昼近くまで横になり、12時にサウンドチェックのため会場へ。今回は楽器超過料金の折り合いがつかず、やむなく20絃箏しか持っていけなかったので、その旨をエンジニアに伝え音楽をどうしたいかを告げたのですが、その簡単な打ち合わせだけで瞬時に私のしたい事が実現でき、本番も私の演奏に合わせて様々に音色を変えてくれました。
 割れんばかりの拍手と足踏みを受けながら演奏を終え、音楽家やプレスが集う食堂で深夜まで打ち上げが続きました。ザ・ネックスでおなじみのトニー・バック(ds)、ICPオーケストラと何度も来日しているメアリー・オリヴァー(viola)らとの楽しい一時...
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11月10日(月)
 という事で打ち上げしているうちにもう朝です。午前7時30分にホテルを出発、ミュンヘン経由で夕方トルコ・イスタンブールに到着。
 イスタンブールも2度目です。前回はトプカピ宮殿内の普段入れない遺跡の中での特別な催しで、世界中の観光客の前でのコンサートでしたが、今回は地元のクラブGhettoでの演奏。
 ホテルにチェックイン後、主催者に連れられて地元で人気のカフェ(もちろんターキッシュ・コーヒーです)やレストランへ。
 この国の人たちはヨーグルトが大好きで、野菜はもちろん肉料理にも添えて食べます。あまりにもおいしいので日本でもやってみたいと思う反面、どうやらこのクリーミーさはトルコ産のヨーグルト特有の舌触りのようです。
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11月11日(火)
 午後、グランド・バザールへ。時間の都合上、その一角にあるスパイス・マーケットにしか行けませんでしたが、それだけでも楽しかったです。4年前に寄ったコーヒー屋さんが偶然見つかったので、長蛇の列に並んで1キロ購入。地元の人々の列ほど確かな味はないですよね。
 本番前にターキッシュ・ディナー。写真に撮っておきたい!と思わせる食事でしたが、関係者との打ち合わせや接待を兼ねていたので、残念ながら撮れませんでした。
 さて、Ghettoでの本番。難しいとはいえ私は即興が好きだし、どちらかと言えば向いているのではないかと思います。どんな事が自分の身に起きても、この弾いている瞬間さえあれば何も必要ないと思うほど尊い時間です。まだまだ多くの事を勉強しなくてはいけませんが、大勢の観客や関係者に感動の言葉を頂くと、ここまで辛抱強く支えてくれた人々に感謝せずにはいられません。
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11月12日(水)
 午前5時50分に出発、と聞いていたのは大間違い。それはフライトの時間でした。ホテル出発はなんと午前3時30分。横になれる時間はわずか30分。宿泊したPoint Hotelの朝食があまりにも素晴らしかったので、食べずに出かけるのはとても残念でしたが、昨夜の終演後、会場からホテルまで送ってくれた人たちは楽器車の中で待機ですから、こちらも贅沢は言えません。それでも、トルコの人たちは疲労を顔に出さず、いつでも親切で優しく、そんな民族性を忘れないようにしたいと思いました。
 イスタンブールからフランクフルト、そしてコペンハーゲン。順調に帰国の途に着くはずでしたが、コペンハーゲン空港でなんと飛行機が離陸寸前に急ブレーキ! 機長のアナウンスによると、離陸寸前に異常な揺れを感じ、急遽離陸を止めたそうですが、摩擦でタイヤから煙が出て消防車まで出動。ヒヤリとしました。結局、揺れの起点の調査やタイヤの交換のため飛行機内の座席で3時間以上待つ事になりました。やれやれ。
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右側に見えているのが飛ぶ筈だった滑走路。

旅の思いでをこちらに載せました。お時間のある方はこちらもどうぞ。
11月13日(木)
 前日の飛行機トラブルのせいで、ちょうど3時間遅れで成田に到着。今年の4月、ノルウェーで一緒にレコーディングしたアイヴィン・オールセット(g)がニルス・ペッター・モルヴェル(tp)のバンドの一員として六本木のビルボード・ジャパンに出演しており、打ち合わせにどうしても行かなくてはいけません。彼の来日と私の渡欧のスケジュールがうまく噛み合ず、彼は明日帰国するというので、どうしても今夜しかありません。帰宅するや否や、さっとお風呂に入り、着替えてすぐに会場へ。
 ニルスのバンドの演奏は一昨年ノルウェーのコングスベルグ・ジャズ・フェスティヴァルで聴いた時より素晴らしかったです。 終了したのは午後11時近くでしたが、頭の中の時計が壊れているので、まるでこれから1日が始まりそうな興奮状態がしばらく続きました。

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2008年11月 3日 (月)

Life is an adventure!

10月27日(月)
 ニューヨークのBert Shapiro監督から、私の親友であるギター奏者/作曲家エリオット・シャープの型破りな音楽人生を捉えたドキュメンタリー映画『Elliott Sharp: Doing The Don't』のDVDが送られてきました。
 Shapiro監督は数年に渡りエリオットを追いかけ、様々な映像を撮ってきたわけですが、今年の3月にニューヨークのクラブ、DROMで私とエリオットがデュオをした際にも取材に訪れ、ほんの一部ですがその時の音と映像が収録されていました。ひたむきに自分の音楽を追求するエリオットの生き様を見る事ができ、彼のエネルギーに改めて尊敬の念を抱きました。

10月28日(火)
 『中村明一 虚無僧尺八の世界 第15回リサイタル』を聴きに紀尾井ホールへ。今回は京都明暗寺に伝承されたものが中心でしたが、昨日DVDで見たエリオットの音楽活動同様、中村氏のひたむきさと根気に恐れ入ります。なにせ楽譜のない世界、まずは曲探しから始まっているのですから。いろいろな人の話や噂を聞き、ようやく未聴の曲が見つかったと思って遠出をしたら、実は江戸に伝わったものとまったく同じ曲だった、とか、いろいろと氏の話を聞くと、たいへんな苦労を感じます。
 会場で久しぶりに出会った写真家の高木由利子さんとオーバカナルで軽く食事。"Life is an adventure!"と快活に笑いながら、芸術家として常に新天地を目指す高木さん、とても素敵な方です。
 共通の友人であった故・山口小夜子さんとずっと一緒にいる気がしました。

10月29日(水)
 打ち合わせと称し熱海のア・ラ・プラージュで昼食。

10月30日(木)
 打ち合わせと称し湯河原のエルルカン・ビスで昼食。

11月1日(土)
 恵比寿ガーデン・ホールに友人のシャニール・ブルーメンクランツ(b)がシロ・バプティスタのバンドで来ていたので聴きに行きました。会場でポスターを見たら、これまた友人の生西康典さんがアートを担当していましたが、会えなかったのが残念でした。
 シロのバンドは”from New York”という事で、事実そうなのですが、ステージに顔が揃うとさながら”from Brazil”という空気がむ〜んむん。シロはブラジル出身の打楽器奏者ですが、パーカッショニストのバンマスとしてこれほどの存在感を出せるのはシロだけでしょう。途中、巻上公一さんがゲストで登場。彼のパフォーマンスは空気をも変え圧倒的でした。このバンドでは、ただの上手いは全く通用しません。シャニールを始めキーボードのブライアン・マルセッラ、ドラムスのティム・カイパーの演奏は技術的にも凄いものでしたが、それぞれの文化的ルーツも当たり前のように取り入れており、世界クラスのミュージシャンの常識を見せつけていました。
 続いて出演したのはメデスキー・マーティン&ウッド。彼らのの子供向けCD『Where Is The Music?』にハマっているので、どんなファンキーなおじさんたちかと思いきや、とても知性的で穏やかな方々でビックリ。演奏も知性の上に野性をトッピングしたような感じ。ジャズとはいえ、会場の1000人近い若い男女を中心とした聴衆が踊って楽しんでいました。
 ジョン・メデスキーは来月再来日し、ブルーノート東京でジャック・ブルース、ヴァーノン・リードらと演奏します。

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素敵な贈り物!ヴァニラ、バナナパッション、プラム&シナモンのな〜んとジャム。マダガスカル産です。イタリアからの移民が多いのでアルゼンチン産のオリーブオイルがあのどれない事同様、このジャムのレシピはフランスから。いつ開けて、楽しませて頂こうかと思案中です。輸入代理店はフォーデライト(株)

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