2009年3月31日 (火)
湯河原、檜チャリティーコンサートホール
ゆるやかな沈黙と静寂、そして北欧の海原のうねりを思い起こすサウンド。日曜日の昼下がり、檜のホールにふさわしいコンサートだったのではないかと思います。
トーマス・ストレーネンとは、昨年のレコーディング・セッションから今回で3度目の共演。世界は狭いな、と感じますが、昨今の北欧音楽ラッシュから鑑みても、経済と芸術が影響しているのは確かです。大変だと言いながらも、自分の音楽に邁進できる北欧の音楽家の姿は、日本のそれとは大違いです。しかしながら、今まで日本の音楽家にとって過ごしやすい時代があったかというと、それもあまり記憶になくて、経済に翻弄された人々が大衆に目を向け、切り口を変えたり進路変更に舵をとったほんの一握りの人が成功したまでの事。昔から、独自の意見を貫く事が大変な国だと思います。
木漏れ日が優しいホールの中で、Humcrushや巻上さん独自の音を聴いていると、大衆に目を向ける事なく自分自身の音楽で演奏できる事を尊い事だと感じました。
演奏終了後、Humcrushの2人としばし談笑。結局、その短い時間以外に彼らと話す事は殆どありませんでしたが、音楽で会話できたので充分でしょう。次回の共演はいつになるかわかりませんが、その時が楽しみです。
帰りは、高速料金がどこまで行っても1000円という言葉に踊らされた人々の渋滞に巻き込まれ、帰宅は深夜。即興演奏をした後は、体中の細胞が目覚めてしまった感じでなかなか寝付けません。熱めのお風呂に入って力を抜き、就寝。
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