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2009年12月19日 (土)

東経大ワークショップ

今朝、ペーター・ブロッツマンが帰国の途に着きました。さて、私の次の演奏は東京経済大学でのワークショップです。授業ではありますが聴講が可能ですので、ご興味のある方は粉川教授までメールでご一報下さい。時間はおおよそ午後2時40分から質疑応答も含め午後5時30分までに終わります。詳細は下記のとおりです。

12月21日(月)
『身体表現ワークショップ』
午後2時40分より 東京、国分寺「東京経済大学6号館地下 スタジオ」
講師:八木美知依(箏、20絃箏、17絃箏、歌)
聴講希望の方はメールで粉川哲夫教授(kogaway@tku.ac.jp)まで。

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2009年12月18日 (金)

ペーター・ブロッツマン来日LIVE後記

 ペーター・ブロッツマン(s)の来日に伴い、9日(水)のスーパーデラックスから新宿PIT INNまで5回の共演をしました。
 
12月12日(土)横浜・エアジン
 ペーター、本田珠也と私。トリオとしては初めての演奏でした。珠也さんはちょっとご一緒しないうちに音楽の幅がグッと広くなり驚きました。凄かったです。
 巻上公一さんがお忙しいなか聴きに来て下さり、三重県など、遠方からお越しの方もおられ、心和む一夜でした。Photo1
 
12月13日(日)西荻・アケタの店
 本日も同上の編成。
 同じメンバーだからといって全く同じ音楽にならないのがこういう音楽の素晴らしいところ。ペーターやポール・ニルセン・ラヴ(ds)とヨーロッパ・ツアーをしていてもだれる事も飽きる事も決してありませんでした。
 今宵のこのトリオは、ポールとのトリオとは全く違うサウンドを確立しつつあるのではないかと感じました。アケタの店の機材は随分新しくなったとかで、昨年より音質もバランスも良かったようです。
松浦このみ夫妻が来て下さり、嬉しかったです。Photo2
 
12月14日(月)埼玉・バーバー富士
 9日に引き続きペーター・ブロッツマンとのデュオです。がっつりデュオだと思っていたら、前半がお互いのソロで後半がデュオでした。ちょっぴりがっかり。目の前にハードルがあると飛び越えたくなる性質なので、2セット全編デュオで構成する演奏もいつかやってみたいと思いました。とはいえ、初めて私の演奏を聴いて下さる方もいらしたので、いろいろな側面から聴いて頂く良い機会であったと感じました。新潟や愛知など、遠方から聴きに来て下さった方々に感謝致します。終演後、ペーターが珍しく自分の人生をしんみり語りました。彼の言葉を聞いた証人として言葉の重みがズシリときます。
 この公演ではBoseからお借りしたポータブルPAシステム、L1を使ってみました。楽器に忠実な素晴らしい音質と十分すぎるほどの出力に驚かされました。
 
12月15日(火)新宿PIT INN
 坂田明2DAYSの初日。メンツは坂田明(as、cl)ジム・オルーク(g)、井野信義(b)、山本達久(ds)、吉田隆一(bs)と私。 激しい時も静かな時も坂田さんの音には終始透明感とキレがあり、素晴らしかったです。また、彼ののヴォーカルはユーラシア大陸を中心に地球をグルっと一周したような響きがありました。
 聴きに来ていたペーターが2ndの途中から演奏に参加しました。いつも聴きなれている、あのざらついた質感のある音ですが、このような場面で参加してもらうと、彼の音の粒子がいかにコントロールされているかが分かる、素晴らしい演奏でした。
 それにしても今回のブロッツ親父は機嫌が良いです。Photo3
 
12月17日(木)渋谷メアリージェーン
 坂田明さんとペーターのデュオを聴きにメアリージェーンへ。
 時代の証ともいうべき二人の演奏を聴いた財産の一夜だったと思います。休憩中、ペーターに演奏についての質問をすると、丁寧に答えてくれるばかりではなく、「これは秘密なんだけど…」と独奏に関する具体的なコツも説明してくれました。これは異例中の異例。彼と共演しているここ数年の間、音楽の内容に関して具体的にアドヴァイスをもらったのは初めてでした。あまりに親切なのでちょっと悲しくなりました。「そんな重要な事を私に言っといて、この後消えてなくならないでね…」嬉しいけれど、そんな気持ちにもなってしまう。「そんな事自分で考えろ。俺の演奏を聴いてそう思うなら、それはお前の勝手」と言われたほうが気が楽です。とはいえ、本当の彼は誠実で情け深い人。ただ、その気持ちが正直すぎるため、傷つく度合いが普通の人よりもとても大きく、だから怒りも誰よりも強い人だと思います。その怒りは主に社会や政治、そして無知に向けられていますが、ペーターの音楽に魅了される人々は、彼のその怒りや悲しみの奥に潜む深い慈愛に人生の縮図のようなものを見るのではないかと思います。誤解を恐れずに言うと「ホント、仕様がない人だなぁ」と思う事もあります。でも、演奏を聴いてしまうと、その気持ちをちゃらにさせられる。世界広しと言えども、そんな人はそうそういないでしょう。次回の共演はたぶん海外になると思いますが、私のこのセンチな感情を引きずって会おうものなら、とんでもない目に合いかねません。性別に関係なく、前に向っている姿を見せつける事なくしてペーター・ブロッツマンとの共演はありえないと感じています。

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2009年12月11日 (金)

『ブロッツフェス 2009』 @ SuperDeluxe

 寒空の中、忘年会等を振り切ってお越しいただいた皆様、どうもありがとうございました。『ブロッツフェス』は今年も素晴らしい一夜となりました。
 この夜の進行はまず田中徳崇(ds)、トッド・ニコルソン(b)、本田珠也(ds)、荒巻茂生(b)、そしてペーター(アルト&テナー・サックス)、セカンド・セットが私とペーターのデュオ、そして最後のセットが坂田明(アルト・サックス、クラリネット)、ジム・オルーク(g)、マリーノ・プリアカス(b)、ミヒャエル・ヴェルトミューラー(ds)とペーターのクインテット。私はパワフルな編成に挟まれるということをイメージして家を出かけました。
 さすがにこれだけの人たちが勢揃いするのですから、サウンドチェックから緊張感が漂っていました。それにしても...デュオ!ブロッツマンとデュオした女性はそんなに多くないと思いますが、光栄な事にペーターの要望でこうなったそうです。歴史ある人と共演すると、音楽のみならず多くのものを学びます。同じような意味で来週の坂田明さんとのセッションも本当に嬉しいですし、ありがたいと感じています。真実を知り、その道を貫いている人の音楽は強く、そして優しいです。
 そして、またもや見たミヒャエルの手足。ツイン・ペダルを用いたキックのロールが速くて綺麗で力強く、スタミナも凄い。世の中には様々なスタイルを持っている人がいるもんだな〜っ、とつくづく思いました。
 さて、私は明日土曜日から4日間連続LIVEで、その内ペーターとは3日間一緒です(いや、もしかしたら4日間になる可能性もあり?)。横浜、埼玉へも行きます。ペーターの来年のスケジュールは過密で、今後しばらく来日できないかも。スーパーデラックスを聴きのがされた方は、ぜひ下記に来てペーターの音を脳裏に焼き付けて下さいませ。
 スケジュールは下記のとおりです。

12月12日(土)
ブロッツマン忘年ブロー!〜ブロッツマン/八木/本田 @ 横浜エアジン
ペーター・ブロッツマン(サックス)
八木美知依(20絃箏、17絃箏)、本田珠也(ドラムス)
開場 19:00頃/開演 20:00頃
予約・前売り 2,700円/当日 3,000円/学生 1,500円
Tel: 045-641-9191 

12月13日(日)
ブロッツマン忘年ブロ〜!ブロッツマン/八木/本田 @ アケタの店
ペーター・ブロッツマン(サックス)、八木美知依(20絃箏、17絃箏)、本田珠也(ドラムス)
開場 19:00/開演 19:30
予約 3,000円/当日 3,500円(1ドリンク付き)
Tel:03-3396-1158(平日10:00~18:00)、03-3395-9507(毎夜 19:00~23:00)
 

12月14日(月)
ブロッツマン忘年ブロ〜!ブロッツマン・八木 デュオ @ 埼玉・Barber Fuji
ペーター・プロッツマン(サックス)、八木美知依(20絃箏、17絃箏)
開場18:30/開演 19:30
料金 5,000円(打ち上げ費込み)
埼玉県上尾市愛宕2-12-17(JR高崎線上尾駅東口より徒歩10分)
Tel: 048-772-2175
 

12月15日(火)
坂田・オルーク4重奏
+α @ 新宿ピットイン
坂田明(アルト・サックス、クラリネット、voc)、ジム・オルーク(ギター他)、井野信義(コントラバス)、山本達久(ドラムス)
ゲスト: 八木美知依(20絃箏、17絃箏)、吉田隆一(バリトン・サックス)
料金 3,500円 

1_3
1st setのリハ風景。すでに熱かったです。

2_2
3rd setのリハ。貫禄です。

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2009年12月 9日 (水)

どうもデュオらしい

12月5日(土)
 レッスン後、新宿ピットインへFULL BLASTを見に行く。本日のゲストは大友良英(g)。
 昨日に比べると、ミヒャエルもマリーノも睡眠がとれたからか、切れといい反応といい、この日の方が良かった気がします。このバンドは即興とはいえ、何かしらの数種のパターンの組み合わせで構成されているような気がするので、それをつかんだらあっという間にメンバーに入れる気がするし、そのタイミングをつかみそこなったら、ずっと辛い時間が過ぎそうな気配があります。言うまでもなく大友さんはつかむのが早かったです。ちなみにペーターが大友さんの演奏を聴きながら微笑んでいました。珍しいですね、ペーターのこういった様子は。
 さて、いよいよ明日は六本木スーパー・デラックスで『ブロッツフェス 2009』が開催されます。ペーター以外のメンバーが入れ替わる3つの異なるセットが組まれるとのこと。私は当初、ジム・オルーク(g)とトリオだと聞いていましたが、どうやらペーターとデュオになりそうです。
 ペーターは日本ではおなじみの音楽家ですが、今年は今までとはまた違う形の音楽を展開している模様ですますます目が離せません。
 ところで、ベルリンでの写真を一部アップしました。お時間がある方はこちらもどうぞご覧になって下さい。

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2009年12月 6日 (日)

Ney-Zen

 ベルリンから帰って来ました。
 現地は思ったほど寒くなく(と言ってもホールとホテルの往復しかしていませんが)ベルリンフィルのスタッフ皆さんのおかげで楽器を自分で運ぶ事も殆どなく、演奏のみに集中できる滅多にない体験でした。

11月30日(月)
 成田より出国。前日、楽器のサイズの件でブリティッシュ航空から電話があり、もしかしたら楽器が乗せられないかも知れないとの事でしたが、それも無事解決。
 そして同日、ベルリン着。
 よくある事ですが、今回も空港に届いたのはスーツケースのみ。楽器と楽器スタンドは、トランジット場所であったイギリス・ヒースロー空港においてけぼりと判明。とりあえずホテルへ直行。
 通常はホテルへ入った後、楽器やスタンドのコンディションを確認するのですが、それができませんでした。しかし私は、この時とても体調が悪く、すぐに熱いお風呂に入って休む事ができ、逆にとても助かりました。

12月1日(火)
 昨夜のうちに楽器だけはホテルに到着したと連絡が入りました。朝のうちにベルリン・フィルのスタッフがホテルからホールへ運んで下さってあり、私達はホールへ向うのみ。本日はホールを使ってのリハーサルです。今回は企画もベルリン・フィルハーモニー・オーケストラ主催のコンサートとあって、音楽家として音楽に専念できるよう手厚い配慮がされており、本当に音楽のみに集中する事ができました。コンサートの内容はタイトルに書いたとおり、トルコのネイという尺八が細くなったような楽楽器(実際はルーツはこちらで、日本へ入って来てから様々なノイズが出るように管が太くなっていったのですが)を中心とするトルコの音楽と日本の音楽を融合させる、というもので、日本勢は尺八の中村明一さん、17絃箏の磯貝真紀さん、そして20絃担当の私が行きました。以前、同じ企画をトルコのトプカピ宮殿で行いましたが、その折はパーカッションが土取利行さんでした。今回はフレームドラムの達人 Bruno Caillatさん、カヌーンと呼ばれる箏の祖先のような楽器にHakan Gungorさん、そしてネイにKudsi Ergunerさんです。
 さて、リハーサルでは最初、楽器を椅子の上に置いて演奏していましたが、昼食後スタンドも無事に届き、本番どおりのスタイルで演奏できたので、さすがにほっとにしました。
1_2

12月2日(水)
 平日の夕方というのに、そしてフェスティヴァルでもないのに、1400の客席はほぼ満席。トルコ音楽はベルリンでは大きなシーンだとブッキングマネジャーが言っていましたが、かといって客席にトルコ人が多い訳ではなく、人種も年齢も様々で、広告にかける力も聴く方のゆとりも日本では想像できないほど豊かです。音響も体験してみなければわからないほど良いです。私は時々ベースの弓で演奏しますが、これまでに聴いた事がないほどのびやかで繊細に聴こえました。小さな音ほど、その響きに驚きます。演奏終了後はスタンディング・オベーション!大勢の方々が楽屋に感謝の言葉を述べに来て下さいました。とても良い環境ですべてが進行していったので、こちらの方が感謝したい気持ちでした。ベルリン・フィルの有能なスタッフに感謝致します。数少ないものの、自分が撮った写真を近々載せ、徐々に皆さんから送られてきたものも追加していくつもりです。

12月3日(木)
 午前9時30分成田着。
 楽器は無事に成田空港に届いていました。やれやれ。
 さて、ヒースロー空港から偶然にも一緒に搭乗していたマリーノ・プリアカス(b)、ミヒャエル・ヴェルトミューラー(ds)と共に家人の車で都内へ。一休みした後、新宿PIT INNへ今日からツアーが始まるペーター・ブロッツマン率いるFULL BLASTを聴きに行きました。ミヒャエルさんのドラムは速くてパワフルなんだけど気品もあり、また、マリーノさんのベースもスピード感があり、恐ろしく難しいフレーズをなんなく演奏します。びっくりするような音楽なのに、ごりごりした感じではなく、美しい音色でした。ペーター氏が「彼らとのトリオは特別なんだ」と言うのがうなずけます。この日のゲストは近藤等則(tp)。ペーターと長年つちかったあうんの呼吸で会場を魅了しました。

 さて、12月9日(水)、いよいよ3年目を迎える以下の祭典が開催されます:

『ブロッツフェス 2009』 @ SuperDeluxe
出演: ペーター・ブロッツマン、坂田明、ジム・オルーク、八木美知依、本田珠也、マリーノ・プリアカス、ミヒャエル・ヴェルトミューラー、田中徳崇、トッド・ニコルソン、荒巻茂生
開場19:30/開演20:00
前売り 4000円/当日 4500円/学生 3000円全て1ドリンク付き
Tel: 03-5412-0515
 

 貴重な体験がでそうで、とても楽しみです。是非お越し下さい!
Flyer2

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