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2010年5月31日 (月)

River Man

5月26日(水)
 胃がん検診を有明のがん研で受けました。結果はなんともなくて良かったのですが、麻酔が効きすぎ、帰宅後8時間も起き上がる事なく眠り続けました。このところ、なかなか体の緊張がとれなかったので思わぬ副産物?を頂いた感じです。

5月28日(金)
 夕方、我が家にトッド・ニコルソンさん(b)と須川崇志さん(b、cello)が来て下さり、6月6日(日)のリハーサルをしました。アレンジに気を使った曲は、ニック・ドレイクの「River Man」です。長年弾きたいと思ていたにもかかわらず、いざ演奏してみると箏では問題点があり、あきらめかけていましたが、それを、優秀な二人がなんなく解決してくれたので、ピットインでは美しいメロディーと共にダブル・トリオの厚みのある音で聴いて頂く事ができそうです。楽しみにしていて下さいね。

5月29日(土)
 鎌倉の招山というギャラリーのイベント『響庭』に出演。
 お昼に自宅を出る時は、今日は野外ではなくギャラリーの中の演奏になるだろう、と確信を持つほど雲行きが怪しく、時折パラパラと雨粒も空から降り、天気予報も夜は雨だと言っていました。
 ところが不思議な事にお天気はぎりぎり終演まで待ってくれて、ダンスも箏も映像も、ギャラリー敷地内の森のような庭でパフォーマンスする事ができました。スタッフの方々から、この土地の下には戦乱で亡くなった多くの白骨があると聞いていましたが、静御前をテーマにした作品だったせいか、その方たちに守られていたような気がしました。うっそうとした森にMichiさんの映像が映し出されると更に別次元のようになり、素晴らしい雰囲気となりました。
 もうそこに6月が来ているというのに異常気象のため肌寒い中でお客様に見て頂く事になり、ちょっと申し訳ない気持ちもありましたが、実は此れ幸い、寒すぎて薮の中に多く潜んでいるはずの蚊が出てくる事なく、最良のコンディションで催しが行われるという、奇跡的な一夜となりました。
 この日に出会ったすべての皆さんに感謝します。
 
Aiba3
本番直前、演奏しやすい様に衣装を直してもらっています。
Aiba2
すみません、肝心のステージ写真は暗くて撮れませんでした...

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2010年5月26日 (水)

『邦楽未来図コンサート Vol. 6』リハーサル

 愛知県から高橋弘子が来て、尺八の渡辺淳さんと6月18日(金)に長野県茅野市で行われる『邦楽未来図コンサート』のリハーサルを行いました。自作曲『Rouge』『十六夜』のアレンジがまずまず上手くいきました。当日がとても楽しみです。
 明日は弦楽器勢だけで6月6日(土)のリハーサルです。

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2010年5月24日 (月)

星だまりLIVE Vol. 54

 千葉県行徳市のニュースタート事務局で行われているこのコンサート・シリーズはすでに54回目なのですね。私は3回目の出演だと思っていましたが、公演中にお客様から「4回目ですよ」と教えて頂きました。
 終日雨が降っていましたが、大勢のお客様に来て頂きました。この日は特に女性が多く嬉しかったです。プログラムは下記の通りでした:

1. 「星に願いを」(八木 ソロ)
2. 即興(デュオ)
3. 「Close to You」(デュオ)
4. 「Where Flamingos Fly」(デュオ)
 休憩
5. 即興(ニコルソン ソロ)
6. 「Song of the Steppes」(八木 ソロ)
7. 「十六夜」(デュオ)
8. 「Rouge」(デュオ)
 アンコール
9. 即興(デュオ)

 デュオで特に面白かったのは、「Close to You」と「Where Flamingos Fly」でした。原曲が良いのもさることながら、トッドのベースラインがただのコードワークというわけでなく、そこにストーリー性があり、感動しました。1
サウンドチェックの様子。午後5時くらい。外はまだ明るいですね。
2
本番中です。夜もまた、素敵な雰囲気でした。

 さて、次の本番は今週末に鎌倉であります。チケットはほぼ完売との事で嬉しい限りですが、野外での公演なのでお天気が気になります。雨天の場合は、主催者のギャラリー招山の中で行われるそうです。ダンサーもいらっしゃるし、木々に映し出される映像も楽しみなので、お天気を祈るばかりです。

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2010年5月21日 (金)

フィヨルドの声

 今回のトリオで私は幾つか試したい事がありました。それは達成とまではいきませんが、その門には入れたように思っています。箏のように音域が中途半端な楽器が長いソロを演奏するという事は意外に難しいものですが、何か手法はあるのではないかと思い試してみました。それは、自分が弾いた瞬間の音色よりも、全体のグルーヴに身を委ねるということです。もちろん音色は大事で考えなくてはいけない事ですが、次の音への運び方(転調も含め)をもっと先回りして考える事です。そのせいで、終演後は意識がぼろぼろになるほど疲れましたが、何かつかんだ気がしています。私としては、この感覚を忘れないうちにこのトリオでまた演奏したいと思っています。
 後半、先日我が家へ箏のレッスンにいらしたシニッカ・ランゲランさんが登場。彼女の素晴らしい歌声に、会場は一気にノルウェーのフィヨルドへ飛んでいった雰囲気になりました。リハーサルもなく、初めて一緒に演奏したのですが、すぐに一体感を感じました。まずシニッカさんが刻むリズムに田中さんが入り、須川さんが入り、カンテレと音色が重なりそうな私は最後に入りました。入る前に、須川さんの拍子を良く聴いて入ったつもりでしたが、シニッカさんの歌は熊本のわらべ歌「あんたがどこさ」みたいな感じに4拍子で数えてゆくと偶数拍が急にメロディーの頭になったり、そうかと思うと奇数拍が頭になったりという、とても面白いものだったので、私は彼らの音にのせて自由に2拍子と3拍子を行き来していました。それが結構心地よく、あっという間に30分が経ってしまいました。
Photo

 さて、5月23日(日)に千葉県行徳市にて『星だまりLive Vol. 54』があります。バート・バカラック作、カーペンターズのヒットで有名な「Close to You」を演奏しようと思っていますが、この曲は実に多くのシンガーや様々な楽器で演奏されているのですね。面白いところではパンパイプやバンジョーのヴァージョン。個人的には、最近ジム・オルークさんがリリースした『All Kinds People』の中のものが趣味ですが、家人はウェイン・ホーヴィッツ/ロビン・ホルコム夫妻のものが好きみたいです。この話はまた長くなりそうなのでまたの機会に。23日はトッド・ニコルソン(b)とのデュオです。ご興味のある方はNPO法人ニュースタート事務局
(Tel: 047-307-3676
)までお問い合わせの上お越し下さいませ。

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2010年5月19日 (水)

Sinikka Langeland

5月16日(日)
 愛知のお弟子さん達が常滑市の文化協会の催しで演奏しました。私は裏方。やはり人前で演奏するという行為は非日常な出来事ですね。みんな、いつもより何倍も輝いていました。出来も前日のリハーサルよりも良かったです。さすが私の研究室の人たち!本番に強いです(手前味噌でしょうか)。
1
ステージ袖は、やはりいつも大忙し。
2

5月18日(火)
 独自の世界観を持つノルウェーのシンガー/カンテレ奏者、シニッカ・ランゲランさんが箏を習いにいらっしゃいました。来日中は3公演予定されていますが、楽器は日本カンテレ協会さんが用意して下さったとの事です。羨ましいですね〜。私はニューヨークから訪れたミヤ・マサオカさんに楽器をお貸しした事があります。けれど、それだって私が出来る範囲でやっているだけの事です。箏の世界にも海外に協会があって、気軽に借りられる日がくる事を願っています。
 シニッカさんはレッスンでいろいろな箏のテクニックを覚えられました。次作ではこの経験をぜひ生かしたい、と意欲満々のうちに終了。次のECMアルバムでは箏のかき爪や散らし爪等のテクニックが聴かれるかもしれませんね。  
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 さて、明日は公園通りクラシックスにて私と須川崇志さん(ベース)と田中徳崇(ドラムス)のトリオで演奏します。私の曲「十六夜」なども予定しています。もしかするとお昼の公演を終えたシニッカさんがこの日のLIVEに間に合うかも知れないので、一緒に演奏できたらいいね、という話になりました...

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2010年5月12日 (水)

ごんぎつねと蜘蛛の糸

 愛知県で教授活動中です。このところ、生徒たちはスクイ爪の練習ばかりでうんざりしているかもしれません。でも、お箏は音程を決めた絃の数が13本しかありませんから、一つのテクニックで様々な音色を出す工夫をし、1曲の中でできるだけ色彩豊かな演出をしなくてはいけないのですね。爪を立てたり、横にしたり、絃の真ん中あたりで弾いたり、竜角寄りで弾いたり、それでいてテンポが乱れてはいけないし…口うるさいかも知れませんが、それらが身に付けばもっと箏を好きになると信じて教えています。ついてきてね〜。
 さて、7月11日(日)に藤野芸術の家で松浦このみさん(朗読)と共演する作品が決まりました。新美南吉作「ごんぎつね」と芥川龍之介作「蜘蛛の糸」です。なかなか文芸作品を読み返す機会がないので、音楽を考える上でもう一度読むのを密かに楽しみにしています。意外と読み落としている素晴らしい言葉や表現に気付くからです。
 松浦このみさんの朗読は見事です。桐朋学園でのコンサートでは涙をこらえながら演奏しました。夏のお休みに緑を楽しみがてらお出かけになられては如何でしょうか。

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2010年5月 8日 (土)

フラミンゴたち、イケメンたち

5月6日(木)
 来月出演する長野県茅野市で行われるコンサートの曲目解説を書くにあたり「Where Flamingos Fly」の事を調べました。もともとジーン・リーの物悲しい歌声で知ったこの曲、よくある失恋の歌だと思っていました。確かに男女の別れの歌なのですが、不法滞在がバレて国外追放された恋人への思いを歌ったものでした。
 音楽評論家の家人は若い頃からこの曲の謎めいた魅力にはまっており、今回も誰も知らなかった洞窟を探検する勢いで調べてくれましたが、なかなか洞窟から出て来られなくなってしまいました。というのは、どうやらこのタイトルの曲は2曲あり、それらは全く異なる曲で、たぶん1920〜1930年代に書かれたであろう古い方がJames Kennedy & Mischa Spoliansky作のもので、1950年代半ばにヘレン・メリルが歌い、ペギー・リーがカヴァーし、ギル・エヴァンスがインストとしてアレンジした方がJohn Benson Brooks, Elthea Peale and Harold Courlander作とのこと。圧倒的に有名なのが《新しい》方ですが、どうも頻繁にKennedy & Spoliansky作として間違った紹介をされているようです(ちなみに私が入手した譜面もKennedy & Spoliansky作とあります)。
 《新しい方》とはいうものの、原曲はアラバマ地方に古くから伝わる黒人霊歌だったのではないか、とのとこです。
 元の歌詞に手を加えたヴァージョンが有名な歌手のヒット曲となったり、プロデューサーやレコード会社の担当者が単純な間違いを犯したことにより、どんどん歴史が塗り替えられて行くのですね。きっと私たちの身近にもこのような例は多くあるのでしょうね。
 夕方、5月29日(土)に鎌倉で行われるイベントの打ち合わせにダンサーの木野さん、Visual LightingのMichiさん、そしてプロデューサーの柴田さんが来て下さいました。Maki Textile Studioの衣装を試着させて頂きましたが、とても肌触りが良く、凛とした感じで本番を迎えられるのではないかと思いました。木野さんの動きは強く美しく、また、Michiさんの他の作品を映像で拝見しましたが、これもとても素晴らしく、当日は自然にある木々にも映し出すそうで、とても楽しみです。チケットがすでに残り少ないそうなので興味のある方はお早めに連絡をして頂きますようお願い申し上げます。

5月7日(金)
 自作曲「十六夜」と「Rouge」を20絃箏、17絃箏、尺八のトリオ用に書き上げ、ほっとしております。尺八との共演は昨年12月のベルリン以来です。渡辺淳さんというとても素敵な方と初共演になります。月末のリハーサルが楽しみです。
 さて、やっと5月20日(木)の田中徳崇さん(ds)と須川崇志さん(b)との音楽について少し考える事ができました。私のような、いかにも不自由そうな楽器でいろいろな方々とセッションするコツは、そのメンバーにしかできないオリジナルな音楽をまずは想像する事です。つまり共演者のバックグラウンドなど、相手を知る事が必要になるわけですが、今回は参考になる音源があまり手元にありません。そこで今日は、例えばジョン・アバークロンビーがあまりコードを弾いていない昔の音源などを聴きながら想像を膨らませてみました。  
 以前も書きましたが、2人は若く、鋭く、手の動きが速い。須川さんは音色も素晴らしいけどピッチもしっかりしており、超絶な技巧もさらりと確実に演奏します。また、ノリくんのように繊細で多彩な音色を持つ人は日本では珍しく、パワーも切れも最高です。おまけに2人ともハンサムで髪がすごく多い!これは音楽に関係ないかな… 5月20日(木)、公園通りクラシックスへぜひ彼らを《見に》来て下さい。
 
5月20日(木)
『八木/須川/田中 トリオ』

•八木美知依(20絃箏、17絃箏、voc)

•須川崇志(コントラバス、チェロ)

•田中徳崇(ドラムス)

会場: 公園通りクラシックス

開場: 19:00、開演: 19:30

3000円(1ドリンク付き)
Collage

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2010年5月 4日 (火)

Sinikka Langeland

 今月ノルウェーからヴォーカリスト/カンテレ奏者のSinikka Langelandさんが来日します。滞在中、箏奏者に会いたいということで、ノルウェー大使館の伊達さんの紹介で我が家にいらっしゃる事になりました。
 以前フィンランドのカンテレ奏者と共演した事がありますが、箏にとてもよく似た楽器でした。ただし、絃と絃の間が日本の箏より狭いのでとても速く弾くことができるのですね。ところが彼女がECMからリリースしたCD『Starflowers』では、そういった超絶テクを排除した(ECM的といえばそうですが)重厚で素晴らしい作品に仕上がっていました。お会いするのが楽しみです。
Starflowers

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2010年5月 3日 (月)

須川/八木/Manganトリオ

5月1日(木)

 この頃の異常気象とは打って変わり朝からいいお天気!楽器を車に入れるだけでも心が軽やかになります。
 このメンバーでは初めての演奏でした。ザックさん(ds)は事前に私の資料をYouTubeなどで調べたそうですが、彼の予想に反して私がインテンポの演奏も好む事を知ったそうで、この日はタイムとフリーを行き来するような展開でした。とてもいい関係を築く事ができた一夜だったと思います。お誘い頂いた須川さん(b)に感謝です!
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 さて、次の私の本番は20日(木)、公園通りクラシックスです。1日に横浜エアジンで共演した須川崇志(b)さんと、久しぶりの共演となる田中徳崇さん(ds)とのトリオです。このお二人、若くして大人っぽい成熟した音としなやかな感性、そしてエネルギーに満ちあふれています。5年、10年後はいったいどうなっちゃうのだろう、と少しばかり嫉妬と尊敬の念を抱いております。皆様、是非お越し下さいませ。

5月20日(木)
『八木/須川/田中 トリオ』


•八木美知依(20絃箏、17絃箏、voc)

•須川崇志(コントラバス、チェロ)

•田中徳崇(ドラムス)

会場: 公園通りクラシックス

開場: 19:00、開演: 19:30

3000円(1ドリンク付き)


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