« Sinikka Langeland | トップページ | ごんぎつねと蜘蛛の糸 »

2010年5月 8日 (土)

フラミンゴたち、イケメンたち

5月6日(木)
 来月出演する長野県茅野市で行われるコンサートの曲目解説を書くにあたり「Where Flamingos Fly」の事を調べました。もともとジーン・リーの物悲しい歌声で知ったこの曲、よくある失恋の歌だと思っていました。確かに男女の別れの歌なのですが、不法滞在がバレて国外追放された恋人への思いを歌ったものでした。
 音楽評論家の家人は若い頃からこの曲の謎めいた魅力にはまっており、今回も誰も知らなかった洞窟を探検する勢いで調べてくれましたが、なかなか洞窟から出て来られなくなってしまいました。というのは、どうやらこのタイトルの曲は2曲あり、それらは全く異なる曲で、たぶん1920〜1930年代に書かれたであろう古い方がJames Kennedy & Mischa Spoliansky作のもので、1950年代半ばにヘレン・メリルが歌い、ペギー・リーがカヴァーし、ギル・エヴァンスがインストとしてアレンジした方がJohn Benson Brooks, Elthea Peale and Harold Courlander作とのこと。圧倒的に有名なのが《新しい》方ですが、どうも頻繁にKennedy & Spoliansky作として間違った紹介をされているようです(ちなみに私が入手した譜面もKennedy & Spoliansky作とあります)。
 《新しい方》とはいうものの、原曲はアラバマ地方に古くから伝わる黒人霊歌だったのではないか、とのとこです。
 元の歌詞に手を加えたヴァージョンが有名な歌手のヒット曲となったり、プロデューサーやレコード会社の担当者が単純な間違いを犯したことにより、どんどん歴史が塗り替えられて行くのですね。きっと私たちの身近にもこのような例は多くあるのでしょうね。
 夕方、5月29日(土)に鎌倉で行われるイベントの打ち合わせにダンサーの木野さん、Visual LightingのMichiさん、そしてプロデューサーの柴田さんが来て下さいました。Maki Textile Studioの衣装を試着させて頂きましたが、とても肌触りが良く、凛とした感じで本番を迎えられるのではないかと思いました。木野さんの動きは強く美しく、また、Michiさんの他の作品を映像で拝見しましたが、これもとても素晴らしく、当日は自然にある木々にも映し出すそうで、とても楽しみです。チケットがすでに残り少ないそうなので興味のある方はお早めに連絡をして頂きますようお願い申し上げます。

5月7日(金)
 自作曲「十六夜」と「Rouge」を20絃箏、17絃箏、尺八のトリオ用に書き上げ、ほっとしております。尺八との共演は昨年12月のベルリン以来です。渡辺淳さんというとても素敵な方と初共演になります。月末のリハーサルが楽しみです。
 さて、やっと5月20日(木)の田中徳崇さん(ds)と須川崇志さん(b)との音楽について少し考える事ができました。私のような、いかにも不自由そうな楽器でいろいろな方々とセッションするコツは、そのメンバーにしかできないオリジナルな音楽をまずは想像する事です。つまり共演者のバックグラウンドなど、相手を知る事が必要になるわけですが、今回は参考になる音源があまり手元にありません。そこで今日は、例えばジョン・アバークロンビーがあまりコードを弾いていない昔の音源などを聴きながら想像を膨らませてみました。  
 以前も書きましたが、2人は若く、鋭く、手の動きが速い。須川さんは音色も素晴らしいけどピッチもしっかりしており、超絶な技巧もさらりと確実に演奏します。また、ノリくんのように繊細で多彩な音色を持つ人は日本では珍しく、パワーも切れも最高です。おまけに2人ともハンサムで髪がすごく多い!これは音楽に関係ないかな… 5月20日(木)、公園通りクラシックスへぜひ彼らを《見に》来て下さい。
 
5月20日(木)
『八木/須川/田中 トリオ』

•八木美知依(20絃箏、17絃箏、voc)

•須川崇志(コントラバス、チェロ)

•田中徳崇(ドラムス)

会場: 公園通りクラシックス

開場: 19:00、開演: 19:30

3000円(1ドリンク付き)
Collage

|

コメント

コメントを書く






« Sinikka Langeland | トップページ | ごんぎつねと蜘蛛の糸 »