2012年7月14日 (土)
Tacomiendo
7月12日(木)
久しぶりにソロとカール・ストーン(ラップトップ)とのデュオをしました。ジョン・ケージ作曲「Dream」はケージについて詳しいカールさんからも良かったと言って頂きとりあえず安心しました。その他、私の曲も気に入ってくれたようでした。新曲「通り過ぎた道」は次回いつもの面々(ダブル・トリオの方々)にもお願いして違うサウンドでも演奏してみたいと思っています。才能ある人たちの独自の音で聴くのも楽しみです。さてラップトップのパイオニアと言われているカールさんですが、以前とはずいぶん音色が変わっていました。音質そのものに深みが増し、音楽全体をゆっくりうねらせるような傾向にありました。それが彼の曲「Tacomiendo」をさらに素晴らしい曲へと導いていったように思っています。
公演後、代々木のビストロ・ダルテミスへ。食事中のカールさんは相変わらず音楽家への批評が厳しく、なんとなくほっとしました。私も自分に生命がある限り挑戦し続けたいと思う一夜になりました。
7月14日(土)
一昨日の筋肉痛はとれ、ちょうど今ごろはコングスベルグ・フェスティヴァルに出演中のアイヴィン・オーセット(g)から最新のデュオのミックスが送られてくるなど、気持ち新たに音楽について考える事ができました。
午後はリメイクされた『Fame』を見ました。実はオリジナル版を見ていない私。見終わった感想は「たぶんオリジナルはもっと感動するのだろうな」と思った事です。2009年版はサンプリングありYouTubeありの現実味をおびた設定ですが、人の感情の奥底までは描ききれておらず、オリジナルの上っ面を描いたようになっていたのでは、と勝手に思っています。でも夢を持っている若い人たちはぜひ見ておいた方が良い作品でした。もちろん年齢を重ねた方も。
この映画の導入部分ですでに私は「あ〜、もっと早くいろいろな事を勉強して置けば良かった」と少々の後悔に苛まれます。
「もっと早く先生のところへ来ていれば良かった」と転門してくる生徒さん全員が言ってくれるのですが、私もそれに似た気持ちを常々持っています。
でも、そのような自分の境遇を愛おしみ、前に進み続けていく事こそが大切だと、この頃は考えるようになったのです。
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